日本の住宅と外国の住宅の違いは気候風土と文化の違いから。
諸外国はもちろんのこと、南北に長い日本においてもそれぞれの地域に建てられている住宅には特徴があります。
まず、日本の住宅の平均耐用年数はつい最近まで25年前後と言われてきましたが、長期優良住宅制度が出来てからは約10年は長くなってきました。(※長期優良住宅の劣化対応は75年~90年) そしてアメリカは44年~50年、欧州ヨーロッパは90年と言われています。
その違いは、気候風土が大きく影響しています。北米カナダの在来工法は「2×4ツーバイフォー工法」、欧州ヨーロッパでの在来工法はレンガ積みが代表の「組石造」です。この違いは年間平均湿度の違いが大きく影響しています。
日本の年間平均湿度は約60%~70%と言われています。 それに比べ、北米カナダ・欧州ヨーロッパは30%以下で日本の半分以下です。ですからもし日本でイギリスにあるようなレンガつくりの同じ家を建てたらカビが発生し大変なことになってしまいます。
また、気候風土の違いは弦楽器にも影響があります。その昔、イギリスの管弦楽団が日本で初めて公演することになったときに、ハープなどの弦楽器の調弦が大変だったという話があります。
これは余談ですが、日本国内だけ見ても関西と関東ではお醤油の辛さが違いますし、よく言われる話ですが同じメーカーのカップラーメンの味も北海道と九州では味の濃さを変えているそうです。
住宅性能表示制度や長期優良住宅制度ができ、現在では住宅そのものの性能も格段に上がってきましたが、その中でやはり基本はその土地の気候風土に合ったものを建てることが大切だと思っています。 また、今年4月からは「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」が施行され、施工業者は住宅の断熱性能等について、お客様に書面での説明が義務つけられました。
福島の原発事故を皮切りに、建物に対してのエネルギー消費の問題がさらに問われる時代になってきた今、建てる側も建てられる側も住宅選びは、より慎重な判断が求められています。
営業部 松浦。。