SUUMO2024トレンドワード「断熱新時代」
社長の小池です。
㈱リクルートの住まい領域の調査研究機関「SUUMOリサーチセンター」が2024年6月27日(木)に「SUUMOトレンド発表会2024」を開催し、
『断熱新時代』(~健康でエコな新しい住まい水準へ~)
というトレンドワードを発表しました。
その発表資料からの報告です。
『断熱新時代』トレンドの背景
・気候に変化で、旧来型の日本の家が限界に
兼好法師は、1300年代に執筆した「徒然草」で、夏の暑さを風通しでしのぐことを基本に置いた家造りを説きました。しかし、気象庁の発表によると、100年前にはまれだった35℃以上の猛暑日が2023年は東京都で過去最高の22日になるなど現代では急増し旧来の家造りの思想が限界を迎えている。
(気候の変化は、肌感覚で納得です。熱中症対策を6月から言われる事が当たり前になりました。)
・国土交通省の推計では、日本の既存住宅のうち約9割が省エネ基準を満たしていない
国土交通省の推計によると、日本の既存住宅約5000万戸のうち、省エネ基準(4等級以上)を満たす物件は13%にとどまり、約9割弱の住宅が省エネ基準を満たしていません。
(当社では、5等級以上の断熱を基本仕様にしています。5等級以上となると、13%からかなり少数の物件になると思われます。)
・電気料金は2024年7月請求分が過去最高基準に
石化燃料費用の高騰や政府による補助金の終了により、2024年7月の電気料金は過去最高水準に
(その後、補助金の復活も決まりましたが(3ヶ月?)、エネルギー価格上昇トレンドは紆余曲折があったとしても変らないと思われます。)
『断熱新時代』4つのポイント
住宅の断熱性能を上げるメリット
・熱を逃がさない構造だからこそ少ないエネルギーで快適に過ごせる
・断熱性能の高い窓や建材で、結露やカビが発生しにくくなる
・室内の温度差が小さい事で、急激な温度変化による高齢者のヒートショックを予防
・政府による補助事業などで金銭面の優遇が受けられる
などがあげられます。
これらの断熱効果で新たに着目すべきメリットや、断熱を取り巻く環境変化は下記の通りです。
ポイント1:全世代の健康寿命の延伸
WHO(世界保健機構)は、2018年健康被害から住居者を守る室温として冬季で18℃以上を勧告しています。
ポイント2:多様な選択肢が登場
断熱性の高い賃貸住宅、性能向上リノベ、マンションの断熱改修、新築住宅のZEH普及が進められています。
(当社の令和5年度の実績は、100%ZEH住宅でした。)
ポイント3:学校や公共施設などへの断熱の広がり
ポイント4:売却時も高評価となる査定システムへの挑戦
このレポートを読んでみると、時代の変化を感じます。
断熱も、大事なデザインという事を再認識です。