災害時の電気対策(「太陽光+蓄電池」住宅)
社長の小池です。
能登半島地震が発生して早や1ヶ月半が過ぎました。被災地の惨状を知るにつれ、如何に今回の地震が凄かったか改めて思う次第です。
そして、改めてライフライン(電気・ガス・水道)の重要性を感じます。
そのライフラインですが、重要性はどれも同じでしょうが災害時に真っ先に困るのが電気のように思います。
水分は、ペットボトルで水を用意しておけば水分補給は当面可能です。
ガスもポータブルガスコンロがあればお湯も沸かせることが出来ます。
しかし、電気がないと携帯の充電ができず情報収集が出来なくなったり、食品庫としての機能もある冷蔵庫もシーズンによっては使えなくなります。
災害直後の優先順位1番は、電気のように思います。
一般的には電気が一番復旧が早いと言われていますが、それでも電気を確保できる住宅はかなり緊急時には重要になります。
先日「太陽光+蓄電池」の設備を整えた住宅に訪問させて頂きました。
このお宅は、太陽光4.98Kw 蓄電池3.5Kwを供えています。
「太陽光+蓄電池」住宅の平時の基本コンセプトは、太陽光で電気を地産地消。
電気を作れない夜間は、蓄電池に貯めた電気を使い電気代の節約にあり、省エネ住宅の理想の設備となります。
只、今は蓄電池の価格が高いので、太陽光だけを設置して、昼間に作った電気をなるべく昼間に使うケースは多いです。
「太陽光+蓄電池」住宅のもう一つの顔が、災害時の「電気」の供給です。
そのシステムを説明します。
①ブレーカーが2か所
「太陽光+蓄電池」住宅には、ブレーカーが2個ついています。
一般的なブレーカーの横に、電気が止まった時に使用するブレーカーがあります。(写真右)
通常はOFFの状態ですが、災害時にはONにします。
電気が止まった時、自動では切り替えできませんので手動で切り替えが必要です。
②太陽光リモコンの「自立運転」スイッチをオン
次に、太陽光リモコンの「自立運転」スイッチを長押してオンにします。(左から2個目のスイッチ)
この簡単な操作で、緊急時の電気を蓄電池から確保が出来ます。
蓄電池の容量も有るので、冷蔵庫・コンセント・キッチン周りの照明の限定的な回路に電気を供給するように配線します。
③電気の供給時間
電気の使い方によりますが、冷蔵庫を動かし、最低限の照明を維持し、コンセントで最低限の電気製品を動かしたとして、3.5KWの蓄電池が100%充電していれば7~8時間程使用が可能です。
天気が良ければ、昼間電気を使用しながら蓄電池も充電もしますので、ライフラインの復旧まで自宅で過ごせる事になります。
一般的には、太陽光で作った余剰電力を貯めるには、電気自動車 又は 蓄電池どちらかの選択が必要です。
又、V2Hシステムを利用すれば、通常は出来ない電気自動車で貯めた電気を自宅に戻す事も出来ます。
蓄電池又は電気自動車の選択は、お客様の生活スタイルからも検討がいるかと思います。
今迄、省エネルギーの観点から主に考えた「太陽光+蓄電池」住宅ですが、能登半島地震を経験して災害対応として考える必要もある様に思います。
皆さん、どの様に思われますか?