住宅ローンの金利「固定期間選択型」は何年を選ぶ人が多いか?
社長の小池です。
先日、住宅関連のニュースの中で、「住宅ローンの金利「固定期間選択型」は何年を選ぶ人が多いか?」という気になる記事がありました。
下記のグラフは国土交通省が公開した「令和4年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」からです。
令和3年度の各金利の中で、固定金利期間選択型10年がトップの47.3%、次いで固定金利期間選択型3年が29.3%となっています。
- 固定金利期間選択型10年超:6.4%
- 固定金利期間選択型10年以下その他:1.0%
- 固定金利期間選択型10年:47.3%
- 固定金利期間選択型5年:3.3%
- 固定金利期間選択型3年:29.3%
- 固定金利期間選択型2年:12.8%
平成29年度からの推移をみると、固定金利期間選択型10年と固定金利期間選択型3年が常に、1位と2位を占めています。
只、固定金利期間選択型10年の人気が5年で下降傾向(64.8%から47.3%にダウン)なのに対し、固定金利期間選択型3年の人気がアップしています。(12.6%から29.3%に上昇)
失われた30年のデフレマインドに慣らされた日本の、まだまだ金利は下がる意識が見て取れる気がします。
只、気になるのが令和4年度以降世界の金利市場の動向です。
アメリカ、欧州のインフレ圧力が強く、金利は高騰しています。
今朝のニュースでは、アメリカの金利上昇の圧力がやっと弱まり、その影響を受けて株価が上昇と言ってました。
一方で、日本の金利は量的緩和が維持され、欧米のような金利上昇の傾向は見られません。
しかし、円安・原油高の流れの中で、インフレは私たちの生活実感の中で確実に日常生活に影響をあたえ始めています。
政府や労働団体も、来年の賃上げを声高に訴えています。
となれば、金利の上昇圧力が徐々に強まるトレンドに日本がいるという事は間違いありません。
そのように考えると、上記グラフの「固定金利期間別割合」は、令和4年度以降に変化が生まれているように想像します。
誰も未来は予測できませんが、少なくとも固定金利期間選択型10年の人気の下降傾向は増加に転ずるような気がします。
となれば、賃金が確実に上昇するのであれば、金利が安い今が住宅購入の時期のようにも思えてくるのですが・・・・。
とは言え、失われた30年があまりにも長く、デフレが当たり前の時代に育った住宅購入世代にはインフレは初体験。
バブルを経験している私ですら、インフレはピンときません。
正直、難しい選択の時代に向かっているという感じです。