地震による水道の復旧について
社長の小池です。
能登半島地震の被災地では、今なお断水の地域が残っています。
今朝(R6.03.09)の日本経済新聞のトップに、気にかかる記事が載っていました。
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地震による断水の戸数と最大断水継続期間
地震名 発生年 戸数 断水期間
阪神淡路 1995年 130万 3カ月
新潟中越 2004年 13万 1ヶ月
東日本 2011年 257万 5ヶ月
熊本地震 2016年 45万 3ヶ月半
能登半島 2024年 13万 ???
13年前の東日本大震災では広範囲で大規模な断水が発生した。多くの水道網は高度成長期に整備され、老朽化と耐震性の低さが問題視されている。素材や継手の部分などを強化した耐震性の高い水道管への更新や浄水施設の耐震化がもとめられるが、自治体の財政難と水道事業の採算悪化で思うように進んでいない。
厚生労働省によると、全国の水道の基幹管路の耐震適合率は2021年度に41.4%。東日本大震災後の2011年度より8.6%改善したが、国の28年度末目標である60%以上の7割にとどまる。石川県は36.8%と約1ポイントしか進んでおらず、同県も耐震化が不十分だったと認めている。
自治体別で最も改善が進んだのは東京都(31.1ポイント)、山口県(21.5ポイント)、大阪府(19.4ポイント)、福島県(19.3ポイント)が続いた。
耐震化率が66.0%で全国2位の東京都は約1400万人の給水人口を抱える。トップの神奈川県(73.1%)や3位の千葉県(60.3%)も地方都市に比べ料金収入などが豊富な点で共通する。
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そこで心配なのが、富山県の耐震化率です。
令和3年度の厚生労働省の資料によりますと
県 耐震化率
長野県 39.0%
新潟県 36.8%
富山県 42.5%
石川県 36.8%
福井県 44.2%
となってます。
北信越地区は、比較的人口密集地域と過疎地が混在しているように思います。
長野県・新潟県・石川県が30%台なのに比べ、富山・福井は40%台となっています。
富山県人として北信地区で比較すれば多少安心しましたが、東海地震が想定される関東地域に比べると残念な耐震化率といえます。
地震が来ないと思っていた富山ですが、今年の1月1日の地震で大きく見方が変わりました。
ライフラインのなかで比較的復旧が遅いと言われる水道ですが、我々富山県民も注意深く水道管の耐震化率に注目する必要がありそうですね。