高断熱住宅用語集 その②
社長の小池です。
4月21日にアップした「高断熱住宅用語集」の続き。
その②です。
⑩【省エネ基準】
国が定めた省エネ住宅を実現するための、断熱性能などの基準。日本では2025年から全ての新築住宅に省エネ基準適合が義務付けられる。1次エネルギー消費量等級と断熱等性能等級の基準からなる。国はこれまで基準を満たした住宅には税制優遇・低利ローンなどを行い、省エネ住宅への誘導を図ってきた。
⑪【ZEH(ぜっち)】
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略。創る電力が、使う電力の100%以上ある家。平成28年省エネ基準より高い断熱性能と省エネ設備機器の採用で使う電力を減らした上で、太陽光発電などで電力を創り、エネルギー収支をゼロ~プラスにする。住宅性能表示制度における省エネ対策等級では「断熱性能等級5」がZEH水準。
⑫【HEAT20(ひーとにじゅう)】
有識者による民間団体(一般社団法人20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会)の通称。HEAT20が推奨する断熱グレードは「G1」「G2」「G3」の3種類があり、G3が最上位等級。
⑬【断熱性能の地域区分】
国が定めた省エネ基準は地域ごとに異なる。全国すべての地域は「1~8」の8つの地域に指定されており、届け出を行う計画地がどの地域区分になるのかによって、求められる断熱性能(UA値)が異なり、達成すべき基準値が変わる。
⑭【年間冷暖房負荷】
年間の暖房負荷と冷房負荷をあわせて延べ床面積で割ったもので、暮らした時の暖かさや涼しさの感覚を示す単位(MJ/㎡・年) 断熱性能・気密性能が同じ家でも、地域条件や冬の日射取得、夏の日射遮蔽の良し悪しで冷暖房負荷も変わる。
⑮【耐震等級】
住宅性能表示制度で建物の強度を示す指標。地震で建物が倒壊しないよう、地震に対する構造躯体の倒壊・崩壊等のしにくさを表示したもので、等級1~3まである。「だん」は「許容応力度計算」による耐震等級3を推奨。地震保険の割引や金利の引き下げなどの優遇をうけることもできる。
⑯【Q値】
熱損失係数を表す数値。UA値と同じく断熱性能の基準。壁・床・窓・天井・屋根などを伝わって逃げる熱と換気によって逃げる熱の合計を「延べ床面積」で割った数値・単位じゃW/㎡k。
⑰【UA値】
建物全体の断熱性能(外皮平均熱還流率)を表す数値。外皮(壁・床・窓・屋根など外気に面するところ)を伝わって、家の中の熱がどれくらい逃げるのか、外皮の面積の合計で平均した値を表す。単位はW/㎡K。
⑱【C値】
気密性能を示し、住宅における延べ床面積あたりの隙間(相当隙間面積)を表す。隙間が少なければ熱の出入りも少なくなるため、気密性を意識した施工は必須。単位は㎠/㎡
⑲【ηAC値(いーたえーしーち)】
冷暖期の平均日射熱取得率(住宅にどれくらいの日射熱が入るか)を表した数値で、一次エネルギー消費量を計算する時に用いられる。数値が大きいほど入る日射熱が多い事を表す。地域により異なるが、東京などの6地域(「断熱性能の地域区分」を参照)の省エネ基準の値は2.8以下。ηAH値(いーたえーえいちち)は暖房期の平均日射取得率を表した数値。
先週に続き、高断熱住宅用語集をアップしました。
高断熱住宅は、エネルギーの問題を考えれば避けられない重要な課題です。
私が業界に入った時は、断熱材がやっと商品として世の中に出回った頃。少したって 断熱材の厚みを50ミリから100ミリに変えれば「良い家」と言われていました。
その当時から見ると隔世の感があります。
様々な住宅雑誌のも専門用語が溢れています。その際に、この用語集を使っていただければ、理解も進むかと思います。
当社では、高断熱住宅を性能の必須科目と捉えています。
何なりと、ご相談いただければ幸いです。