バラツキのない木材 JWOOD LVL
社長の小池です。
木材は節や木目などにより1本1本異なった表情を楽しむことができます。
経年変化も含め、内装材として無垢の木材を使う事の醍醐味はここにあります。
半面、材の硬さや強さは大きく異なります。
無垢材は木味を味わうことができる材料と同時に、バラツキの大きい材料と言えます。
このバラツキは内装材としては問題はありませんが、構造材として使用する場合(具体的には 柱・梁)には弱点になります。(強度が不安定)
この弱点を克服するために使われている木材が、LVLや集成材などに代表されるエンジニアリングウッド(JASの認定材料に代表される工学的に性能が明らかにされた木質材料の総称)です。
当社の住宅の構造材は、ニュージーランドの大地で植林されたパイン材を使ったエンジニアリングウッド JWOOD LVLを基本としています。
(LVL = Laminated Veneer Lumber(単板積層材))
JWOOD LVLは下記の図のように、丸太を大根のかつら剥きの要領で切削します。
かつら剥きされた木材はしっかりとドライヤーで乾燥させます。
約4mmの単板ですので、乾燥も均等にすることができます。
単板は、弱点となる部分を切り落とし1枚ごとに強さが測定されます。
強さに応じたランク分けされた単板は、製造する材の性能にあわせて選定されLVLが作られます。
所定の強さを確保できるものだけが選ばれ作られるJWOOD LVLは、
①内部までしっかりと乾燥しているので、木材の乾燥によるねじれが発生しにくい
②積層接着することで個々の単板が平均化され、バラツキの少ない安定した品質が可能
③一定した品質なので、断面の小さな材で設計が可能
という理想的な木材と言えます。
下記は、製材品・集成材・LVLの性能のバラつきのモデル図です・
材料性能のバラツキは構成する要素の数が増えるほど小さくなると考えられています。
20層以上の単板接着するJWOOD LVLは最もバラツキのない木材と言えます。
個人的なJWOOD LVLの弱点と言えば、木材+接着剤で材料を作るのですが、接着剤の分だけ材料は重くなっています。
(大工さんが大変。申し訳ありません!!)
JWOOD LVLは、家の構造から考えると大変重要な材料ですが、
家を建築する段階で、上棟時は良く見えますが、内装工事が進んでくるとすべて壁・天井の中に隠れる存在。
家の強さを守る大事な木材は、ひっそりと分からないように隠れて家を守っています。