アホとバカを使う地域が、どこで別れるか知ってますか?
社長の小池です。
先日、面白い記事を見つけたのでご披露させて貰います。
富山県人なら「ダラ」と言うところでしょうが、
日本全体を見れば、この「ダラ」と同意語で
「アホ」と「バカ」という言葉があります。
「アホ」が関西圏
「バカ」が関東圏
のイメージがありますよね。
で、あの関西で絶大な視聴率をほこる「探偵!ナイトスクープ」に、
「アホ」と「バカ」を使う境界線を調べてほしいという調査依頼が、
1990年にあったそうです。
ところがこの話、面白おかしくの調査を始めたのですが、
謎が謎をよぶ一大ミステリーという事になったそうです。
調査を進めると、「アホ」と「バカ」が東西に単純に割れるのでなく、
富山の「ダラ」も含め、タワケ、コケ、アンゴウ、ハンカクサイ 等々
様々なアホ・バカを意味する言葉が全国各地に存在し、
その言葉の大半が、
どうやら京都を発信源として、
新しい言葉ができるたびに、古い言葉が周辺部に向って
円周的に押しやられたという事実にたどり着いたそうです。
具体的に言うと、
昔京の都で「タワケ」が使われていたとします。
そこに「トロイ」という新語が生まれて流行する。
都の「タワケ」は「トロイ」に取って代わられる。
が、都を追われた「タワケ」は波紋のように地方に追いやられていく。
しかし、「トロイ」もやがて、次の言葉に追いやられる、という事を繰り返してきたそうです。
という事は、
より古い時代に京の都で使われた言葉ほど、京の都から遠い地方に残り、
新しい言葉ほど都に近い所に残る事になります。
「ホンジナシ」という言葉は、東北と南九州の両端に残っていて、
青森・岩手では「ホンズナス」、秋田では「ホジナシ」、
鹿児島・宮崎では「ホガネ-」
という方言で今も使われているそうです。
昭和初期に柳田国男さんが、
「デデムシ」とか「マイマイ」など「カタツムリ」の五つの呼び名が、
京都を中心に同心円を描いて分布している事を発見し、
長らく、日本の方言学では、このカタツムリの五重の同心円が、
唯一最大級と信じられてきました。
ところが、探偵!ナイトスクープは、
「アホ・バカを意味する語」は十八種類有り、
十八重の同心円を描いている事を発見してしまったそうです。
(そんな、アホな!! て感じですね!)
ちなみに「ダラ系」は、
北の方は、石川・富山・新潟
南のほうは、兵庫北部・鳥取・島根
で使われています。
日本海側に多く残ってるようですね!
尚、
「バカ」の語源は、白楽天の諷諭詩(ふうゆし)からきた言葉で、
おごり高ぶった末に没落した「馬家」からきた言葉だそうです。
一方、「アホ」は、日明貿易の船と共にやってきた、
中国・江南の「阿呆」が語源だそうです。
両方とも、元は中国で罵倒語として広く民衆に親しまれましたが、
日本人には、
「アホ」は語感が柔らかかく響くのに対し、
「バカ」は語頭に濁音が入っている為に、どうしてもきつく響きます。
関西人がアホを好み、バカを嫌うのは、
音感や意味がなんとなく柔らかに伝わるのが良いようです。
しかし、ここに来て言葉の伝播が変わってきたそうです。
関西で捨てたはずの古語が、
東京発の標準語として復活し、
関西人にとっては廃物利用を強いられる事態が発生しています。
着物や和風建築の再利用なら大いに結構なのでしょうが、
「きつい、穏やかでない」と烙印を押して、捨て去ったものを
関西人がもう一度使うには
相当抵抗があると言わざるを得ないという事だそうです。
(さすが、関西人のプライドです。)
今の所、「アホ」は関西圏に留まっていますが、
テレビなどの影響で、東京や地方でも「アホ」がしこしずつ広まりあるようです。
アホの時代とは、全国が大阪化された笑いあふれる穏やかな平和の時代です。
関西人は「アホになれ」とか「アホにならなあかん」と言うのは、
「穏やかな人間になれ、そしたら平和になりまっせ」
ことだそうです。
最後に、「アホ」の優しさが日本国中に広がることを願っています!!
となりました。
かなり、強引な結論の様にも思いますが、
そこは「アホ」になって、
「そんがやちゃ!」
と、いきましょうか!!!!
(今回のお話は、朝日放送プロデューサー 松本修氏の『全国アホ・バカ分布考』
を参考にしました)