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外部先行配管住宅を建築するにあたり、住宅本体工事もさることながら、
ライフラインと呼ばれる生活・生命を維持するための
水道・電気・ガス・通信
などの設備工事も大事です。
宅地の調査をするときに調べるポイントに、
①水道メーター
②排水枡
③電柱
の位置確認があります。
これらのライフラインを維持する為の外部から敷地内への入口を把握して、
住宅の設計を始めることになります。
住宅建築においてのライフライン工事は、
一般的には建物本体のまわりの外部の配管工事を先行させ、
基礎が仕上がったあとに、
外部からの配管と内部の配管を繋ぎ、
その後に木工事(建て方)に入ります。
この先行工事の事を「外部先行配管」と言います。
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基礎貫通スリーブ工事水道や下水の配管は、基礎を通って 内部と外部が繋がっています。
一般的な工法では、内部と外部をつなぐ配管は、
コンクリートの中に埋め込みます。
しかし、万が一、配管が詰まったりした場合、
配管を埋め込んでしまうと補修が困難でした。
又、リフォームをする場合に、
配管を通す作業で基礎を破らざるを得ない場合が発生します。
基礎の中の鉄筋等を無視した作業を行えば、
基礎の強度を考えれば安全性が損なわれます。
長期優良住宅では、
この様な事態を事前に想定して、
給水管・配水管・給湯管等の維持管理のし易さを優先的に求めています。
長期優良住宅を標準仕様とする当社では、
基礎貫通スリーブ方式を採用しています。
基礎貫通スリーブ方式は、
「さや管」と「フレキ管」がセットになっています。
さや管とは、フレキ管を通すためのひとまわり経の大きな管です。
このさや管の中に、フレキ管を通して給水・排水をします。
この方式をとる事で、
万が一の事故やリフォーム工事が発生した時は、
基礎を痛める事なく点検・清掃・補修が可能となります。
又、当社の採用する貫通スリーブ菅は、
緩やかなカーブ形状となっており、
形状からも不適合が起き難い仕様となっています。
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貫通スリーブ住宅の平面図が確定すると、
水周り関係(キッチン・お風呂・洗面・トイレ 等々)の位置にあわせて、
給水や排水の施工経路が決まります。
内部の基礎の立ち上がりに排水管を通すために、
基礎の鉄筋を避けて、立上がり基礎の中を配管が通るように、
ルート確保のための事前処置もします。
これが貫通スリーブです。
基礎が完成した後は、
この位置に配水管を通します。 -
基礎上 配管基礎が完成し上棟する前に、
基礎の屋内配管を施工します。
当社の住宅は、
1Fの床合板(厚み:28㍉)は上棟前に全て敷き込みますが、
床合板施工前に、基礎上配管を施工します。
当社の上水道はヘッダー方式です。
外部からの屋内へは一ヶ所(ヘッダー)に集中し、
ヘッダーから分岐して、
キッチン・お風呂・洗面・トイレ 等々に給水します。
ボイラーで暖めたお湯も同じ方式でお湯をおくります。
(お湯に場合は、フッターと言います)
一般的に、このヘッダーとフッターは、
一番点検しやすい洗面脱衣室の点検口近くに設置します。
配管の青色は水道水の管で、赤色はお湯の管です。
つなぎ目から漏水しないように、
全てのルートを一本の管で配管します。
(当社では、架橋ポリエチレン管を標準仕様としています。)
排水は、キッチン・お風呂・洗面・トイレから
なるべく近い外部の面に集中する排水計画をたてます。
これは、外部配管をなるべくまとめることで、
維持管理の軽減とコストを抑える事につながります。
工事の流れ:③配管編
2019.07.14
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