富山県スポーツ指導者研修会(黒部市)に参加しました
社長の小池です。
私は、弓道の日本体育協会公認スポーツ指導者資格(弓道指導員)を4年前に取得しました。
この資格は有効期限があり、資格を更新するには義務研修の受講が必須となる為、今回の受講となりました。
国家試験である建築士や宅地取引主任士の資格更新には義務研修がありますが、ポーツ指導員にも同じような受講が必要です。
国家資格との違いは、研修の後の筆記試験が有るか無いかの違いですが、寝てる暇の無い中身の濃い研修でした。
講演は
講演①「信頼されるコーチになろう」
講演者:伊藤雅充氏(日本体育大学 体育学部 教授)
講演②「女性アスリートが抱える疾病等の対応について」
講演者:鮫島 梓氏(富山大学医学部 産婦人科学教室 助教)
という2部構成になっていました。
講演① 日本体育大学 体育学部教授の伊藤雅充氏の講演は、講師が一方的に喋るのでなく参加者を5人1組のグループに別け、グループ内でのディスカションを通じてスポーツ指導者の意識を高める大変画期的な講演でした。
グループディスカッションは、「日野皓正氏による中学生往復ビンタ」事件の意見交換からスタートし、さらに「体罰の10キロ走で高一重体 部活中に熱中症」についても意見交換を行いました。
これらのテーマは、様々な要素が複雑に絡んでおり、参加者が読む新聞記事や週刊誌の記事からは推測の域は出ない訳ですが、短時間でもグループディスカッションでいろんな意見の発表があり考えさせられる場面もありました。
伊藤教授は、「体罰が100%ダメと言えない状況の可能性は否定できない。しかし、どのような状況になろうと、指導者には起きた事態に対して第三者に説明できるかどうかが重要だ。」と言われた時、これらの事例に対するスポーツ指導者としての考え方の原理原則が明らかになった様に感じました。
講演会の概要は、
・スポーツにおいて、指導者の最も大事な心構えとして『学びの主体者であるアスリートの学びを支援する』が大切。
・スポーツをやりたくて始めた競技なのに、勝つことや体罰による動機づけで姿勢が歪められ、最後はスポーツが嫌いになり、辞めてしまうケースが多く見られる。
・選手の努力は大切だが、それ以上に選手が夢中になることの方が多くのことが得られる。
・結果でなく、プロセスが大事である。
・これらの事を達成するには、選手には「考える」習慣を身につかせ「学ぶ」事の喜びを教え、コーチ(指導者)はその手助けに徹し、そのための技術を磨くべきだと言われました。
スポーツの指導者を目指す私にとっては、大変わかり易い指導論であったように思います。
講演②では、私達男では知ることが殆ど知ることが無かった女性に関わるスポーツ生理学的な講演で、これも自分としては大変な驚きの事実でした。
このブログを読んで頂いている方に中には、スポーツ指導者の方もいらっしゃるかも知れませんが、個人的な感想としては、これはスポーツの世界の話でなく、会社の話、社会の話、家族の話に全て置き換えても通ずる講演だったように感じました。
また一つ、勉強になりました。