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昨年8月から始まった燃料費調整額の高騰に伴い、電気代が大幅に上昇して家計の負担が大変と言った声が聞かれますが、料金体系で下がった部分があることは存知でしょうか。
まず、2月の電気代からは国の補助金が出るようになり、1kWhあたり7円もの補助がつくようになっています。これは冬場に月間900kWh程度使っている一般的な家庭で、月額約6,300円の補助によって、値上げ分が吸収されていた事になります。
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また、再エネ賦課金について2023年度の金額が発表されました。
大半の方は知らないかと思いますが、再エネ賦課金というのは、太陽光を設置した人の余剰電力を高めに買い取るために必要なお金を、全国民から薄く、広く徴収するというものです。
実際、太陽光はどんどん増えているので再エネ賦課金もどんどん増えて、電気代がずっと上がっていました。
(再エネ賦課金のこれまでの推移はグラフの通りです。)
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この再エネ賦課金が、2022年度は1kWhあたり3.45円も電気代に上乗せされていたものが、なんと2023年度は1.4円となり2.05円もマイナスになりました。
(ガスや石炭の高騰で本来予定の発電よりも、再生可能エネルギーの方が安く買い取れるからです。)
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現在の電気料金は補助金7円+再エネ賦課金2円によって、5月の電気代からは9円/kWhは、実際に下っている事になります。
我が家の場合ですと、5月分の使用量は471kWhでしたので約4,200円が補助金で、電気代は約13,430円となりました。昨年の5月は、使用量529kWhで電気代13,180円でしたので、今年の電気代は補助金のおかげで昨年とほぼ同じです。
逆に言えば昨年より58kWh省エネしても、昨年との比較で3割以上も値上がりしていたという事になります。
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国からの補助金の7円ですが、今のところ今年の9月までとなっていますので、今は電気代の高騰は感じられませんが、冬場には高い電気代が復活となりそうです。
再エネ賦課金の2円は継続されますので有難いですが、国からの補助金の方もなんとか延長してもらいたいものです。
電気代の補助にこそ、もっと税金を使って欲しいと、つくづく感じますよね。
(設計部 小林)
電気料金体系の変動がすさまじい⁈
2023.06.10
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