加速する住宅の脱炭素化とエネルギー問題
社長の小池です。
今年は6月末に梅雨が明けました。
急激な暑さによる電力需要に対し、電力会社の電力供給が危ぶまれ節電要請が政府から出されました。
一方で暑さによる熱中症の心配も懸念され、日本国民としてエアコンをつければ良いのか、エアコンを切れば良いのかと戸惑った方も多かったように思います。
今の所、今年の夏の電力危機は国内の電力を融通しあう事で乗り越える見通しもたったと私は理解していますが、今年の冬は夏以上に厳しい状況が予想されます。
政府は原発の再稼働や火力発電所の稼働を進めるようですが、冬の天候にもよりますが心配です。
さて、このような短期的な電力の需要と供給に私達は一喜一憂していますが、もう少し中長期的にみてみたいと思います。
政府は2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比で46%削減するという目標を世界と約束しました。
さらに、2050年までにカーボンニュートラルを実現するという政策目標も打ち出しました。
政府は、下記のようなロードマップを2021年8月に発表しています。
(ダウンロードしみてください。難しいので、参考まで!)
我が業界も、監督官庁である国交省や、経産省・環境省の進める上記の
「脱炭素社会に向けた住宅・建築物における省エネ対策等のあり方・進め方にかんするロードマップ」
にあわせた企業戦略が必要ですが、あまり難しく考えずに
「エネルギーコストは高くなる世の中で、脱炭素をベースにしながら、少ないエネルギーで効率の良いエネルギー消費をする家に住もう。それが一番お得。」
という簡単な文章で良いかと思っています。
具体的には、
①住宅の断熱効果を高めて少ないエネルギーで冷暖房の効果を高める
②生活を豊かにする電気機器を省エネタイプに変える。
③エネルギー消費の割合が高い給湯設備を省エネ化
の3点に絞られます。
効果を数値化で判断すること必要であり、
①断熱性能は UA値
②エネルギー削減率は BEI
という基準で確認できます。
(当社の住宅は上記の数値を、すべてBELS評価書で確認可能できます)
更に、太陽光でエネルギーの地産地消という考えもあります。
北陸電力が「Easy ソーラー with ハウス・ラボ」というサービスを始めました。
(太陽光パネル本体は北陸電力が無料で設置し、設置費用は施主が支払い)
かっては太陽光で作った売電価格が高く、太陽光で作った余剰電力を売電することで利益を出すことも可能でした。
しかし時代は変わり、東北の震災後の原発の稼働停止で深夜電力が安い時代は終わり、賦課金の上昇も含め電気代の上昇の時代になり、太陽光で作った電気を昼間に自家消費することが最良の電気代のコストダウンになる時代になりました。
北陸電力は、自社の売上にならない太陽光パネル設置の補助をして、更に電力が足りない時のみ電力供給するという かっては考えられない事がおきています。
時代の変化は目まぐるしくエネルギー問題の行く末は私には想像もつきませんが、
「住宅に必要なのは性能」
だけは間違いが無いようです。