工事の流れ ⑤屋根編

2019.07.27
  • 屋根木下地
    屋根木下地 屋根木下地
    上棟編で書きましたが、
    屋根下地は上棟時において、
    2階の垂直を維持する為の大事な工事となります。

    2階の梁・桁を取り付け、
    屋根の勾配に合わせて小屋束(こやつか)を立て、
    小屋束に母屋(もや)を架け、
    母屋に屋根垂木(やねたるき)を架けます。

    母屋と屋根垂木が直角に交わる事で、
    強度が生まれます。

    屋根垂木の巾・高さも計算の上でサイズが決まります。

    風の影響を考えると、屋根は一番厳しい環境にあるわけですが、
    屋根垂木と梁と固定する手段として、
    当社は「タルキック」という特殊なビスを使っています。

    軒先が風であおられて屋根が飛ばないように工夫しています。

    屋根垂木の施工が終わると、
    その上に野地合板(のじごうはん)を取り付けます。

    野地合板は、12㍉の構造用合板を使いますが、
    屋根垂木に野地合板を打ち付ける釘の間隔も、
    決まった間隔になっています。

  • 屋根下地
    屋根下地 屋根下地
    構造用合板を屋根垂木に取り付ける工程までは、
    大工さんの仕事ですが、
    その後は「屋根屋さん」の仕事が始まります。

    どのような屋根材を住宅に葺くかで業者さんが違います。

    「瓦」を屋根に葺くのであれば瓦職人さんの登場です。

    瓦には、和瓦・平板瓦・洋瓦と種類があります。
    瓦は日本の気候風土に適した材料ですが、
    雨水の流れを確保する為に、
    3寸5分以上の勾配が必要となります。
    (3寸5分勾配=100cmに対して35cm上がって出来る勾配)

    最近は、屋根の勾配をあまり取らない
    スクエア(四角)の家が流行しています。

    この様な住宅には、
    「瓦の勾配とデザイン」が合わない為、
    ガルバリュウムで出来た
    立平葺きの屋根が良く使われます。

    立平葺きの屋根であれば、板金職人さんが屋根を葺きます。


    瓦屋根であれ、立平葺き屋根であれ、
    構造用合板を施工した屋根面に上に、
    「ゴムアスファルト ルーフィング」
    を施工します。

    ルーフィングとは、屋根の防水シートですが、
    ルーフィングのグレードが低いと、
    10年ほどで劣化が始まり、雨漏りの原因となります。

    当社の標準仕様のゴムアスファルト ルーフィングは、
    合成繊維不織布を基材とし改質アスファルトを含浸・被服させ
    鉱物質紛粒を表裏両面に付着させています。

    合成繊維特有の引張強度・抗張る積があり、
    釘打ち作業で発生する釘穴シール性にも優れています。



    立平葺きの屋根の場合、
    当社では、シージングボードを、
    ルーフィングの下に施工しています。

    ガルバリュウム製(鉄とアルミの合金)の立平葺き屋根ですが、
    厚みが薄い為、雨の音が瓦に比べて響きます。

    その対策として、シージングボードを施工することで、
    音の軽減が図れます。
    (シージングボード:木材を解きほぐした繊維を合成樹脂や接着剤と
     混ぜ合わせて作り、更にアスファルトを塗った木質系繊維版)

    ゴムアスルーフィングやシージングボードは、
    全て外部から確認する事が出来ない隠れてしまう素材です。

    だからこそ、当社では
    こだわって材料を吟味し、
    施工しています。
  • 屋根仕上げ工事
    屋根仕上げ工事 屋根仕上げ工事
    立平葺き屋根の仕上げです。

    横のライン上の金物は、
    雪止め金具です。

    ガルバリュウムの立平葺き屋根がいかに勾配が緩いといっても、
    雪対策は必要です。

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